先週、バーゲン本の中から好きな本を見つけて買った話を書いた。
これが呼び水となって、本の購買欲が高まってしまっている。まずは、昔なじみの古書店に行って購入した本が17冊。ここは年々、本や雑貨の溢れ具合がひどくなっていて「埋もれている本を救出する」気持ちから、つい買いすぎてしまう。破格の安さだし。(↓この記事の古本屋です)
翌日には、自宅付近の古書店へ行って6冊。次に寄ったブックオフでは何も買わなかったので、購買欲が満たされず、もう一軒足を伸ばしてここで2冊購入……のつもりが、レジに持っていくと「百円本を5冊まとめて買うと全部で百円キャンペーン中」だといわれたので、追加で3冊。
購買欲は高まったけど、所有欲はそうでもない。読み終えた本をフリマに出品したら結構売れた。気をよくして徒歩圏内の古書店へ行ってまた2冊購入。帰宅後、今週買い込んだ本の山を見ると(どれも破格の値段だったし、フリマで売れた本もあるし、ここにある本は実質0円みたいなもの)とテンションが上がった。しかし、すぐに(あ、これはまずい思考回路になってる)と冷静になった。長年溜め込んだ本をようやく処分したのに、また増やしてどうするんだ。
「暮しの手帖」「たくさんのふしぎ」「こどものとも」といったもの(どれも複数購入)は、あげたら喜んでくれそうな知人もいるのでよいが、それ以外の「フリマで売れるとは思えないし人に譲れそうもない本」をどうするのか。考えてから買えよ、と自分に言いたい。特に処分に困りそうなのはこの3冊↓
久しぶりにこの人の文章を読みたいし、武田花の写真も見たいなあと思った。カバーもないし、本体に焼けもある。本文はきれいだけど。古書店店頭で長年日に晒され埃をかぶってきた感じ。売れるわけないし、人にあげる本じゃない。家に置いておくしかなさそう。
(文庫版は現在も新刊が入手可能。写真のサイズが小さいのが残念。作品社版も安値で出品されているようだし、できれば単行本サイズで読みたい本。)
真ん中『世界ノンフィクション全集』
奥付をみると「昭和35年発行」となっていて、私の生まれる前に出版された本。しっかりした造りだけど、これもまた戸外に相当年数置かれていたようで、かなり傷んでいる。一度、屋外でよく拭いて風にあてないと室内で読む気になれないレベル。「中江兆民奇行談」に興味が湧いて買ってしまった。全集の端本……どうしようもない。
(子供の頃、この本を読んでおもしろかった。今も持っているくらい。)
なんとなく内容は知っていたものの、悲しすぎる話なので敬遠していた。矢川澄子が好きなので買った。読んでよかった。本文ももちろん良いが、矢川澄子のあとがきも良い。装丁も銅板画も美しいだけに、カバーのよれや焼けが悲しい。これは新刊で買って持っておきたい本。本体、本文は綺麗だし、パラフィン紙をかけて本棚に並べるか。
(どちらも、今は新刊本入手不可能。良い本だと思うのに。とはいえ中古なら安価で入手できるみたい。)
結局、最低でもこの3冊は手元に置くはめになりそう。その分、なにか手持ちの本を手放さないと。相当厳選した後なので悩む。『子供の十字軍』は良いとして、他2冊は読後も持っておきたいわけじゃないんだよなあ。