元活字中毒主婦の身辺雑記

日常の細々したことなど。

夫が花を買ってきた

飲み会帰りの夫が花を買ってきた。「コロナで式典が減って困っている花屋や栽培農家を応援しよう」企画で買ったらしい。

 

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マスタードの空き瓶に投げ込んだ。雑すぎ。花は綺麗)

 

コロナ騒動はまだまだ続きそうだ。先週、用事があって小学校に行ったら、三教室が学童に開放されていて、詰め込まれた子供達が大人しく勉強していた。シルバー人材センター(市から学童の運営を委託されている)のお年寄りが面倒を見ている。廊下では言うことをきかない悪ガキ二人がお爺さんに怒鳴られていた。職員室では先生が仕事中。会議でもあるのか、ほぼ全席埋まっていた。

 

母の友人(恐らく後期高齢者)も学童で働いていて「人手もスペースも足りなくて大変。子供がかわいそう」と言っていたそうだ。過労で体調崩さなきゃいいけど。コロナによる直接の死者より、過労や経済的苦境から死に追い込まれる人の方が多くなりそう。為政者にとっては民草が少々減るくらい大した事ではないのかもしれない。

 

暗い話の一方、飲み会に来ていた人の弟さんは飲食店を経営していて「コロナ特需」だとか。今まで博多の中洲に繰り出していた人々が、遠出をやめて地元のその人の店に流れてきたらしい。

 

夫の職場も職場単位の大規模な送別会は自粛中だ。花を買って帰ってきた日は、せめてものお別れ会ということで、親しい数人で飲んだそうだ。数十人の送別会と数人の飲み会では会場となる店も変わるだろうし、意外な特需は他にもあるのかもしれないな。

 

漂流怪人・きだみのる (小学館文庫)

漂流怪人・きだみのる (小学館文庫)

 

きだみのるはファーブル『昆虫記』の訳者で、戦後『モロッコ紀行』を書いたブライ派の学者である。雑誌「世界」に連載した『気違い部落周游紀行』はベストセラーになり、渋谷実監督、淡島千景主演で映画になり大ヒット。嵐山は『太陽』(平凡社)の編集部員であった28歳のとき、きだみのる(75歳)と謎の少女ミミくん(7歳)と一緒に取材で各地をまわった。きだ怪人のハテンコウな行状に隠された謎とは何か? 

 

「老人と子供」という組み合わせからの連想で、この人を思い出した。一時、幼い娘を連れて全国を放浪していたらしい。『積み木くずし』のモデルとなった子だ。開高健のエッセイの中で「きだみのるは娘を手放してから元気がなくなった」的なことを読んだ気がする。なかなか大変な人だったようだ。この本、読んでみようかな。

 

追記

なだいなだとごっちゃになって、『T N君の伝記』の作者って書いてしまってたので削除しました。恥ずかしい。