元活字中毒主婦の身辺雑記

日常の細々したことなど。

「ファランドール絵本」を大人買いした

先日、古本屋へ立ち寄ったら、店の前の歩道にかなりの本が置かれていた。引き取ってきたばかりらしい。「また不良在庫が増えました」と店主が笑っていた。その中にブックローン社から出版されていた「ファランドール絵本」のセットがあった。値段を聞くと安かったので、思いきって全部買った。絵本を買う客が来そうにない店だから(失礼!)、特に当てがないのなら、このまま在庫の山に埋もれるだろう、それなら私が買って、一通り目をとおして満足したら、次の引き取り手を自力で探そうと思ったのだ。SET2とSET3、各15冊と思ったら、一冊欠けていたので全部で29冊。

 

私が子供の頃は、百科事典や全集本、学習玩具などを売りに、よく訪問販売がやってきた。ブックローン社も、そうやって本や知育玩具を売る会社だった。「チャイクロ」のCMを覚えている。でも、本屋には置いてなかったので、「チャイクロ」も「ファランドール絵本」も、大人になるまでみたことがなかった。もしかしたら友達の家にあったのかもしれないが、覚えていない。

 

一昔前、「ファランドール絵本」の中の一冊、『ジャンがきいたあさのおと』(アラン・グレ作/絵)に、一部ネット古本屋でわりと高値がついていた。この時に「アラン・グレ」と「ファランドール絵本」の存在を知った。彼の作品は『ジャンが〜』の一冊だけのようで、その他の巻はたいした値段ではなかった。その後、このシリーズをちらほら見かけたが、たいてい2、3冊程度。全容がよく分からなかった。SET1がないのが残念だが、今回まとめてみることができて良かった。

 

古い本の割には状態が良く(あまり読まれなかったのかなあ)と少し複雑な気持ちだ。子供が愛読したら、これほどきれいな状態で残ってないと思う……いや、読書の前に手を洗ったりして丁寧に扱ったのかもしれないので、憶測はよそう。

 

状態が良いと言っても、引き取ってきた状態のまま道路に直置きしてあった本だから、帰宅後は本体をアルコール除菌シートで丁寧に拭いたうえで室内に持ち込んだ。そのあとは、ベランダで陰干しして、見返しページも拭き、ページをめくりながら風に当て、気に入ったページの写真を撮った。その後も、天気がよい日は陰干ししながらベランダでページをめくっている。

 

マルチーヌれっしゃでりょこう (ファランドールえほん (23))

マルチーヌれっしゃでりょこう (ファランドールえほん (23))

 
マルチーヌひこうきでりょこう (ファランドールえほん (22))

マルチーヌひこうきでりょこう (ファランドールえほん (22))

 

 SET2は、すべて、マルセル・マルリエの絵。マルチーヌが主人公の絵本は世界50カ国で出版され、全60作に及ぶそう。お話そのものは他愛ないが、ファッションなどが可愛い。今見てもお洒落だなあと思う。

 

復刊ドットコムのサイト*

全巻のタイトルが表示されている。

www.fukkan.com

BL出版」が、ブックローン社の企画制作部門が独立してできた会社だと知らなかった。チャイクロが今も現役なのにびっくり。

https://www.blg.co.jp/blp/n_index.jsp

 

 

アラン・グレのデザイン

アラン・グレのデザイン

 
フランス語のぼうけん AからZ500のことば

フランス語のぼうけん AからZ500のことば

 

アラン・グレ、人気があるのも納得の可愛さ。