この春、やたら本を買いまくってしまった。コロナで鬱々としていたので、その反動だったのかもしれない。
ぼんやりしていると、あっという間に本が増殖するので、本を買うたびにノートに書名と購入金額を書き出していった。さすがに読むのが追いつかなくなったし、なんとなく購買欲も落ち着いて、今月はそれほど買っていない……と思って、今確かめたら28冊買っていた。あれ? けっこう多い。記録をとり始めた3月から今日までに、何冊買って何冊処分したのか数えてみたら、321冊購入して152冊処分していた。差し引き169冊増えている。いやこれまずいな。
処分方法は、知人や友人に譲る、フリマサイトで売る、捨てる、など。コロナのせいでネットで買い物をする人が増えたのか、フリマサイトでは思ったより売れた。5冊で100円なんて値段で買った本も多いので、300冊買っても大したことないし、むしろ収支はプラスかもしれない。
昔だったら「残った169冊は実質0円で入手したってこと。ラッキー」という思考回路に陥っていたが、さすがに今はそうはならない。とにかく、手元にある本を読み終えるまでは極力(絶対と言えないのが悲しい)新しい本を買わないようにしなくては。少なくとも今月はこれで打ち止め!
以下は、最近読んだ本とかいろいろ。
昔好きでよく読んでいた作家。5冊で100円セールの時、この人の本をかなり買った。まとめて読みなおすと「展開が似てる話が多いな」(事故や死など、不可抗力で事態が動くところ)と思った。この作品は初めて読んだ。「ファンタジー」がいきなり日常に出現するところが好き。
これも事故によって事態が動く話。登場人物がほんと「ばかもの」でしかないんだけど、にくめないっていうか、人間って、みんな「ばかもの」だよなあって思ってしまう。
映画化されていたんだ。そういや、なんか映画化でもめてたな、と思って検索したら、それは『イッツ・オンリー・トーク』を原作にした「やわらかい生活」だった。あの騒動で、絲山さんってなんか難しい人っぽいイメージを持ってしまったが、実際はどうなんだろう? 本人のサイトでは騒動には触れてないらしい。
ちゃんとしたサイト?で、(こういうのちゃんとできる人なんだなあ)となぜか凹んでしまう。
いつ頃からか、この人の漫画をあちこちで見かけるようになった。それで、こちらもまとめて読んでみた。4〜5冊読んだけど、全然興味がわかないし共感もできなくて、そんな自分に凹んでしまった。凹みっぱなし。
『ポトスライムの舟』も買って、2冊続けて読んだが、途中で挫折。私は「普通の人の普通の生活」を描いた小説が好きだと思ってたのに……会社員生活(厳密には会社じゃないが)がはるか昔になって、自分とは縁遠いものになったからだろうか。
これは最後まで読み通した。お話そのものは好み。構成がちょっと凝っているけど、うまくいってない気がした。文体のせい? 映画の脚本と思えばいいのかも。映画はおもしろそう。
単行本が20円だった。本がかわいそうで買った。これから読もうと思っている。20年ほど昔、新聞に連載されていた「人が見たら蛙に化れ」を毎日楽しみに読んでいた。地元在住だからか、新聞や雑誌などでエッセイはよく見かける。小説は未読だ。おもしろいといいなあ。
ブックオフで見つけた。ブックオフにしては高い(といっても定価以下)と思ったが、購入してよかった。話も絵も装丁も美しい。新刊で買いなおそうと思って売ってしまった。一度絶版になって復刊したらしい。初版を持ってた方が良かったかもと少し後悔。
読了済みの本をすぐ買うのもどうかと思ったので、「ちいさな曲芸師〜」をネットで検索していて見つけた『クリスマス』を買った。私は、大量の本を買い、そして処分してきた。あまり所有欲がないので手放して後悔することはほとんどない。その中で(持っておけばよかった)と思う数少ない本の一つにクーニーが挿絵を描いた『American folk songs for children』がある。昔々、福岡市内の「痛快洞」という古書店で見つけた。布装の古い本なのに傷みもなく綺麗だった。今はソフトカバー版しか流通していないみたい。あの美しい印刷でクーニーの絵を見たいと思っても手が出ない値段だろうな。
↑ ペーパーバック版じゃないのをリンクしたかったけどうまくいかなかった。検索してみたら、ハードカバー版も「手が出ない」ってほどではなかった。いやまあ十分高いんだけど。それに現物を見ずに買うのはかなりリスキー。どんな状態のが来るか分からないし……って何悩んでんだろう。さっき(今月はもう本は買わない!)って決意したばかりだっていうのに。
↑ もう売れちゃってるけど、古本屋さんのサイト。中身が少しだけ紹介されている。挿絵っていうレベルではなくクーニーの絵が収録されてる。これを見て手放したのをまた後悔。