父が私たち子供三人にしょっちゅう言っていた言葉。後から生まれた者は先人の経験を生かすことができるのだから、その分優れていないといけない。そうでないと進歩がない。「コウセイオソルベシ」っていうだろう? だから、お前らも一番上より真ん中、真ん中より下の子のほうが優れてないといかん。「コウセイオソルベシ」だ。覚えとけよ。
いやいや、「後世」のスパン短すぎだろ。それに、これは「後から生まれた者を侮るな」って話じゃないのかな〜と思って聞いてました。今回調べてみて初めて「後生」なんだって知りました。
子曰、後生可畏也、焉知來者之不如今也、四十五十而無聞焉、斯亦不足畏也已矣。
子曰わく、後生(こうせい)畏(おそ)るべし。焉(いずく)んぞ来者(らいしゃ)の今に如(し)かざるを知らんや。四十五十にして聞こゆること無くんば、斯(そ)れ亦(また)畏るるに足らざるのみ。
後段がつらい。でも寿命が延びた現在では、四十や五十で人生は決まらないと思います。私の祖母は百七歳で存命中。九十代半ばまでは現役主婦でした。祖母に比べたら人生まだ折り返し地点です。今から何かを成し遂げられるかどうかは不明ですが、だらだら生きるには長いです。まあ、いつ死ぬかは分かりませんが。
日本画家には長生きする方が多いイメージがあります。単なる私のイメージですけど。奥村土牛も百一歳で亡くなりました。桜の季節になると思い出す画家です。