元活字中毒主婦の身辺雑記

日常の細々したことなど。

門司行き(四月と五月)

四月最初の日曜日、朝ごはんを食べたくらいに、友人からメールがあった。「今から門司港へ行かない?」 急だなあと思ったが、人が私を誘ってくれるなんてめったにないこと。折り返し電話して時間や待ち合わせ場所を決め、急いで台所を片付けて身支度。30分後には家を出た。彼女が近くまで迎えに来てくれて、門司までドライブ。車中でお互いの近況を話す。どうやら携帯の電話番号が変わったと連絡をしたので(ついに離婚したのか?)と思ったらしい。携帯会社を変えただけだよというと「な〜んだ」と笑っていた。

 

門司港へ行くのは数年ぶりだ。すっかり観光地になっていてびっくりした。復元された門司港駅も美しい。構内の喫茶店がスタバなのが少し残念だけど、地元の喫茶店が移転っていうのも難しいだろうし仕方ないのかな。

 

f:id:grisella:20190508001337j:image

旧門司三井倶楽部。←リンク先は建物内のレストランHP)


f:id:grisella:20190508000307j:image

(ここなんだっけ?  大阪商船ビルだと思う。多分。)


f:id:grisella:20190508000327j:image

門司港駅前広場から駅舎を見る。逆光で色がよくわからないけど建物の色は薄い黄色。当初はこんな色だったのね)

 

f:id:grisella:20190508000315j:image

(駅舎から広場を見るの図。噴水のとこで子供が遊んでて可愛い)

 

f:id:grisella:20190508000417j:image

(改札口付近からホームをみたところ)


f:id:grisella:20190508001315j:image

(駅舎二階のレストラン貴賓室。スタバ店内をつきぬけたところにエレベーターがあって、それで上がる。不思議な造り。構造上の都合だろうか)

 

              

この日は門司港レトロ地区で「太陽と海のマルシェ」というイベントがあっていて、小さな店がたくさん出ていて楽しかった。鉱物が好きな私たち二人はストーンショップ(パワーストーンじゃないです)の前から動けず、相当ねばってしまった。私は相場を知らないが、友人は「べらぼうに安い」と言っていた。近々会う予定の友人へあげようと内部が結晶化しているアンモナイトの化石ハーフカットを1400円で購入。300円の値札がついた小さいのをおまけしてくれたので、それは同行した友人へ。お金があれば、もっとたくさんいろんな石が買えたのにな〜。

 

昼は「たかせ」で瓦そば。「mooon」でパフェも食べた。彼女と会うのは昨年の一月以来だ。歩いたり食べたりしながら、いろいろ話して、本当に楽しかった。

f:id:grisella:20190508000216j:image

(なぜか、マルシェの出店中、多肉植物の店の写真だけ撮ってた。)

 
f:id:grisella:20190508000549j:image

(カフェから見た跳ね橋)


f:id:grisella:20190508000553j:image

Mooonのパフェ。写真撮ろうとしたら、友人が「私のも置くね」彼女の置き方、ちゃんとロゴが正面向いてる。雑な私とは違うなあ〜)

 

           ***

 

ブログに書こうと思いつつ、書きそびれているうちに、「五月に三宜楼で琵琶と朗読の劇があるから観に行こう」と、また誘われた。

 

kanmontime.com (リンク先に短いですが動画あり)

 

琵琶朗読劇とは、どんなものやら見当もつかないが、誘われるがままに、また門司へ。今度は山手のほうだ。海に面したレトロ地区の賑わいと比べて、こちらは寂れた感がいなめない。路地の小さな駐車場に車を停めて栄町商店街を歩いたが、シャッターが下りている店が多かった。

 

会場となる三宜楼は、料亭だった建物。友人は劇そのものだけでなく、この建物に興味があったようだ。細かい意匠が凝っていて見飽きない。3階にあがると門司の街が一望できた。

f:id:grisella:20190508000641j:image

(三宜楼玄関口の階段より門司の街並みを見下ろしたところ)


f:id:grisella:20190508000630j:image

(三宜楼の玄関口)

 


f:id:grisella:20190508000637j:image

(三階「俳句の間」杉田久女と高浜虚子の掛け軸がかけてあった)


f:id:grisella:20190508000644j:image

(俳句の間の入り口)


f:id:grisella:20190508000633j:image

(三階の廊下。わかりにくいけど網代天井や照明が凝ってる)

 

劇自体は、正直、二人の演者の扱いがもったいないと思ってしまった。琵琶の演奏と語りは迫力があって面白かったし、朗読をした若い女優は、すらりとした美しい人で、建礼門院が似合っていた。できれば、もう少し琵琶演奏と語りを多くして欲しかった。朗読が多すぎ。あれこれ詰め込まずに、場面場面を切り取る形でよいから、演技するところも見たかった。それでも、三宜楼の建物や内装もすてきだったし、初めて聞く琵琶の音色や語りは想像以上に良くて、大満足だ。

 

劇のあとは、三宜楼から下ってすぐにある「グリシェン カフェ」で夕食をとった。外観から相当インパクトがあって、普通なら入らない店。会場への道々、共通の友人の話をしていて「そういや、門司のカフェで食事してる写真をフェイスブックにあげてたよ」「ふ〜ん」と話していたら、「あ、ここだ!」…この展開だと思い切って入るしかないでしょ。

 

ウイグル料理の店なので、口に合うものが出てくるのか? どきどきした。店主らしきマダム(っても我々よりずっと年下っぽいが)が、アジアの地図を手に持ちながら、ウイグルや、その料理について語ってくれた。羊肉のミートボールや「ポロ」という炊き込みご飯、スパイシーなカレーやチャイなど、どれも馴染みがない味なのに美味。店主はウイグルの民族衣装のコレクターだそうだ。かなり癖が強い方で、だが、そこが良い。ウイグルの民族衣装でコスプレをするはめになったのは参ってしまったけど。

f:id:grisella:20190508110811j:plain

f:id:grisella:20190508110945j:plain

f:id:grisella:20190508111110j:plain



夫には、栄町商店街の店で「ふぐっ子」という小ぶりの可愛らしい最中を買って帰った。最中なんてあまり喜ばないかなと思っていたら好物だったらしい。「美味しいのに門司にしか売ってないんだよね」と言っていた。知ってたら一回り大きい「河豚最中」を買うか、「ふぐっ子」をもう一箱買ってきたのに。

f:id:grisella:20190508000707j:image
f:id:grisella:20190508000710j:image

 

北九州市は広いので、八幡出身の私は小倉や門司にはうとい。今月末まで出光美術館で「長谷川等伯展」があっているので見に行きたい。ちょっと遊びすぎかなあ。稼がねば。

 

*三宜楼*

http://www.mojiko.info/3kanko/sankiro/

 

*グリシェン カフェ*

www.kanmonnote.com(お店のHPではありませんが、写真が多くてわかりやすかったです)

 

*梅園(うめぞの)〜「ふぐっ子」を買った店*

 

 www.umezono.co.jp

(最中と雲丹や辛子明太子が同じショーケース内に並んでるのは不思議でした)

 

 

 *出光美術館

http://s-idemitsu-mm.or.jp/

(昔、福岡分館は、大名のガソリンスタンドの真上にありました。結婚前に夫から教えてもらった場所。我々にとって憩いの場でした)