元活字中毒主婦の身辺雑記

日常の細々したことなど。

「男らしさ」が苦手な女のとりとめのない話(追記あり)

あまり自覚がなかったけれど、どうやら私はいわゆる「男らしい」人、(精神的にも肉体的にも)マッチョな人が苦手なようだ。もしかしたら、子供の頃、父に大声で怒鳴られたり叩かれたりした経験から、男の人が怖いのかもしれない。振り返ってみると、気の合う男性(ほとんどおらんけど)はみな、マッチョな外見、性格から程遠い人ばかりだ。

 

中学生の頃から親しい男友達がいる。当時は、小柄な私よりもさらに小さく、体が弱くて学校を休みがちだった。「あいつ、ガリ勉だよなあ〜。家でガリガリ試験勉強してんじゃないの?」と男子が陰口を言っていて(成績がよい地味な子はなんで根拠なくガリ勉って言われるんだろう)と不思議だった。彼は、誰とも群れず、ぽつんと一人でいることが多かった。いじめられっ子なのかな? と思ったが、いじられもしない様子だった。理由は分からないが、どこか薄気味悪いと思われているようでもあった。部活が一緒だった縁で親しくなり、高校大学は違ったが、淡い交流が続いてきた。

 

大人になって聞いてみると「突然キレてたからかな〜。俺にとっては我慢の末で突然じゃなかったんだけど。弱いと思ってちょっかいだしたら、引くくらい徹底的に反撃するから気味悪かったのかも。でも、こっちは手加減してじゃれ合うような余裕がなかったんだよ。なめられたらずっとやられるから死に物狂いだった」「ほんと、あの頃は辛すぎて記憶がとんでる」と言っていた。

 

夫も色白で華奢なメガネ男子で、若い頃はどこか中性的な雰囲気があった。「エレベーター乗ってたら、課長から ”お尻触っていい?” って冗談いわれた」と顔をしかめてたっけ。夫は物怖じしない若造だったので、どうやら実力のあるおっさんに面白がられて気に入られるようだった。しかし、こういうのは怖いし不快だよな。「高校はヤンキーばっかで楽しいことなかった。 ”相撲とろうぜ” とか言って、嫌がっても絡んできて何度も引き倒されてさ。」と思い出話を聞いたこともある。マッチョじゃない男子は地獄だね。

 

「男らしくないとモテない」って話を時々聞くけど、実はそうでもなくて、私みたいにマッチョじゃない男が好きな女もけっこういるんじゃないだろうか。夫は全然モテなかったようだが、それは偏屈で辛辣な性格のせいで、外見はそれなりにニッチな需要があったように思う。昔、夫を見た後輩が「先輩(=私)にはもったいない!」といってたし。ひょろがり 華奢(この二語って指し示すものはほぼ同じなのに受ける印象は真逆だな)な男子って、いうほど女子に嫌われないと思うけどなあ。ちなみに全くイケメンではない。お兄ちゃん大好きな妹にすらイケメンとは思われてない。ここ強調したい(夫よ、すまん)。あと、デートはいつも割り勘。私は借りを作りたくない性格だったのでかえって気が楽だった。一時間近く歩いて散歩するだけのデートとか普通だったなあ。

 

一方、男友達の方はモテるってわけではないが、時折、お世話好きで勝気な女の子から熱烈に好かれるタイプ。中学時代もストーカーのようにつきまとう子がいた。私も、たまたま同様な目にあっていてすごく苦痛だったので「お互い大変だよね」という感じで彼に同情していたのだが、大人になってまんざらでもなかったのを知って拍子抜けした。特に好意を持たない相手から好かれた時の反応の違い。これは個人差なんだろうか、男女差なんだろうか。

 

彼は男兄弟の末っ子で、かなり大きくなるまで兄たちから名前に子をつけて**子と呼ばれ、家の中では妹扱いされていたらしい。そのせいもあってか、話をしていてまるで女同士のような気持ちになることもある。「今、パン作りに凝ってるんだ〜」「クオカに行ったら粉の種類多くて楽しかったよ」「え〜今度行く行く!」ってな感じだ。(クオカって富澤商店傘下になったんだ。今、調べて知った)

 

男だから、女だから、という固定観念がない。「自分が体が弱いからさ、マッチョな上司は最悪だと思う」「体調悪いのに出勤するやつも許さん。俺にうつるじゃん。」「交渉相手が女だと、馬鹿にしてまともに対応しない取引先、何なの?彼女はお前らよかずっと仕事できるんだよ、低脳どもが」「俺の部署は働きやすいって評判で、転勤希望が多いよ。お前は来んなって奴も希望してくる」以上、彼語録。一見、毒舌だが聞き上手の優しい草食男子。モテとは無縁そうに見えるが、ずっと彼女がいる。本人に結婚願望が全然ないので未婚だけど。

 

というわけで、マッチョじゃない男子は卑屈にならず、飄々と自分らしく生きていたら「そういうあなたこそが運命の人です」っていう女子が出てくるかもしれないよ。知らんけど。

 

 

 

いつだったか、男友達が「俺が草食男子? それは擬態。ハナカマキリみたいなもん」とか言ってた。調子に乗ってると痛い目みるぞ。

 

*追記*

 

「男らしさ」を求められた記憶があまり無いんだが(37歳男性)

この方の主張は、1ジレットのCMはアメリカの社会や文化から発せられたアクションで、日本に住むわれわれが自分に引き寄せて論じる範疇を超えている。2自分自身は「男らしさ」を求められてきた記憶がない。という2点。アメリカの文化的なことはよく知らないけど、たしかに日本よりも肉体的な強さは格段に求められそう。ジレットのCM見てそれは思った。ただ、それだけを「男らしさ」と捉えてるものでもない気がするし普遍的なメッセージは感じる。ただし個人的にはあのCMは嫌い。また別のマッチョ像を作ってるって感じがした。「俺こそが正義」ってのが嫌なんだよ。2については、単純に(私たちの世代より世の中進んでるんだなあ)と思った。ただ、この方は体格が良いようなので、そこは大きいだろう。私の身の回りの「男らしくない」ことが一目瞭然の男たちは、特に子供時代にひどい目にあっている。小柄でお人形さんのような顔立ちだった私の弟(現在40代)も、幼い頃、近所の子から犬の餌を食べさせられたことがあって、母は今でも根に持っている。

 

僕の場合は「男らしさ」を求められた経験がけっこうある(25歳男性)

こちらを読んで(うむむ。若い世代でもまだこんな感じなんか)と思った。当たり前だけど、周囲の環境や家庭の価値観、当人の資質によって、様々なんだろうな。

「男らしさ」を指し示すものが違うだけで、日本でも男らしさって求められていると思うよ

 

これは本当にそう。しかも「男らしさ」自体がすごく広いし、漠然としてるし、場合によっては矛盾してたりもする。だから、もうあまり気にせずに自分らしくやっていくのが一番だと思う。老若男女に関わらず「〜らしさ」を求められることは多い。私なんかあまりにも「標準的な人」から外れすぎて、「〜らしさ」を求められてもどうしようもない。「嫁らしく」「女らしく」「母らしく」「年長者らしく〜」……めんどいし努力しても「普通の人」にはなれない。だったら、自分が一番生きやすいように生きるのが一番だ。世間に合わせていく苦痛と合わせないために起こる軋轢の苦痛を天秤にかけて、ふらふら生きていくつもりだ。

 

 

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学生の頃、アメリカ文化論だったかの授業で、米国人教師が「米国人はピュア=文明に毒されてない者が聖なる力を持つという話が好き」的なことを述べて(←すみません、うろ覚えです)、この映画を一例に出してました。「この映画みてたら自分がアメリカ人なのが、なんか恥ずかしい気持ちになる。雷が落ちた木でバット作る場面とか」とも言ってたっけ。インテリらしい感想。授業の一環としてみんなで映画を見に行くことになってましたが、私はさぼったので見てません。マッチョなアメリカってことで思い出した。

 

*余談*

 

中学時代、生徒会に入ってました。生徒会の男子の中には、一時、教室中の男子からつまはじきにされてた子や、からかわれて大粒の涙を流し「かっわいい〜」とはやしたてられてた子もいました。勉強ができて、且つ、何か他に一目置かれるところがないと「ガリ勉」といじられがちでした。彼らは進学校へ進み、随分楽になったのではなかろうか。自分たちとちょっと毛色が違うってだけでいじめるようなバカも少ないだろうし。ただ、進学校へ進んだ弟曰く「言葉で殴り合うような文化がある」といっていたので、また違った意味で大変なとこもあるのかな。