以前、本を読んでおもしろいと思うと、その作者の本を残らず読む癖がありました。姫野カオルコの本にはまった(小説もエッセイも本当におもしろかった!!)のは、もう20年近く前です。最近「こじらせ女子」という言葉を聞くけれど、この人は元祖こじらせ女子かもしれないなあと思います。いつの間にか新刊を読むのをやめたのはだんだん同族嫌悪みたいな気持ちになったから……というのはあまりにも失礼ですが。姫野さんのほうが圧倒的に才能も美貌も(若い頃、ほんときれいでした)ありますし。直木賞の発表の時、ジャージ姿だったことが話題になりました。ワイドショーで「自然体ですよね」みたいなコメントがあったけど、そうかな〜自然かな〜。今でもこじらせてて、でも(こじれたままでいいや)って本人が思っているだけな気がします。個人的には、ばりっとおしゃれした美しい姿が見たかったです。姫野カオルコの本で残っていたものは、この間、すべて図書館に持って行ってしまいました。『受難』はこじらせ女子が主人公の話みたいで読む気になれなかったけれど、『昭和の犬』は読んでみようと思います。実は、賞を取る前に本屋でちょこっと立ち読みしたのです。買うかどうか迷って買わずじまいでした。受賞後、本屋に寄ってみたら品切れで、直木賞ってすごいんだなと思いました。そのうちまた棚に並ぶと思うので、図書館で借りず、ちゃんと新刊書店で買います。そしてしっかり読もうと思います。