元活字中毒主婦の身辺雑記

日常の細々したことなど。

英検準一級に合格するまで

(2021.11.15に参考図書を現行品に差し替えるなど一部書き直しました。私が受験した時から年月が経ち、かなり内容も変わっているようですが、何かのお役に立てば幸いです。)

 

風邪がいまいち治らないし、在宅仕事の繁忙期がもうじきくるし、就活は来月の中旬に持ち越しだ。というわけで、ちょっとのんびりな今日は英検のことを書いてみました。ちなみに受験4回目で一次合格。二次は一回落ちて二度目に合格しました。

 

【使って役に立った参考書、問題集】

「英検準一級過去6回全問題集」(旺文社)

「英検準一級DAILY30日間集中ゼミ」(旺文社)

 *今は「25日間集中ゼミ」になってます。

「英検準一級リスニング問題150」(旺文社)

 *現在は改訂版が出てます。題名も変わってます。

「英検準一級二次試験・面接 完全予想問題」(旺文社)

 

 

 

 

 

 

 

【やってみてよかった勉強法】

 英文のシャドーイング

 簡単な文例集を作って常に持ち歩く、暇を見て音読する(二次対策)

 近くのコミュニティーセンターの英会話クラスに入会(二次対策)

 (初心者向け。1時間1,000円。度胸がついた)

 

【その他したこと・買った本】

 「聞いて覚える英単語キクタンTOEIC800」(アルク

 *準1級対策には向いてない。

 「東進ドットコム」の「学力アップトレーニング」

 *現在はなくなってるようです。

 「English Central

  *楽しいけど途中で飽きて放置

 「1分間英語で自分のことを話してみる」(中経出版

 「日本のことを1分間英語で話してみる」(中経出版

  

カラー改訂版 CD付 1分間英語で自分のことを話してみる

カラー改訂版 CD付 1分間英語で自分のことを話してみる

 

 

カラー改訂版 CD付 日本のことを1分間英語で話してみる

カラー改訂版 CD付 日本のことを1分間英語で話してみる

 

 

暗唱するつもりで買ったが、通読したところで時間切れ。簡単な英語でもここまで自己表現できるんだとわかり、これならいけるかもと自信はついた。

 

 

【受験の際に気づいたこと思ったことなど】

身もふたもないが、語学は若いうちにがんばると楽。

単語が悲しくなるほど覚えられなかった。中高生の頃にやった単語帳方式は全く役に立たたなかった。文脈の中で覚えると若干記憶の定着がいいが、使わないとたちまち忘れる。昔覚えた単語は意外と忘れていない。忘れていても勉強するうちに思い出した。

 短期集中

「いつか合格したい」とぼちぼち勉強していても合格できない。目標を決めて短期集中。私は大学卒業後、常に漠然とだが(英語が使えるようになったらいいな)と思ってはいた。しかし「自分が落ちそうな試験を受ける=恥をかく。プライドが傷つく」ことは避けてきた。子供が小さく自分も若いうちは(受からないかもしれない勉強よりもっとすることがあるんじゃないか)などと考えて集中できなかった。そういう意味で「落ちてもいまさらどうってことない」と思えるくらい年をとったのはよい面もあったのかも。

 試験に特化した勉強をする

「受験のための勉強なんて」という考えを封印して、ひたすら受験用問題集をこなした。とりあえず合格したら自信がつくし、相応の力もつく。自分にあった参考書や問題集を選んだらきっちりそれを仕上げるのが大切。それからあとで自分の好きな本を読むもよし、映画をみるもよし。というかある程度の力がないと好きな本や映画を楽しみながらの勉強はできないし。

 英作文は簡単な文章でよし。スペルミスや文法に注意

最初に5分で書いた作文で6点取れたので、ここはさっとすませて他に時間を使うことに決めた。とはいっても3回目受験時は慌て過ぎてずれた答えを書いてしまい(ちゃんと書いていれば通ったのに)と、あとから相当くやんだ。質問に素直に答えた文をミスなく書きさえすれば10点はとれるはず。中学生レベルの簡単な文章で大丈夫。*現在は私の受験時よりも長文になっているようです。

 長文読解は意外と点数がのびる

最初は、全然時間が足りなくてとほうにくれたが、英文に目が慣れてくると自分でも上達がわかるくらい読めるようになった。わからない単語があっても気にせずひたすら量をこなすと、次第に文意を取るのがうまくなっていく。

 聞くだけ」は聞いていない

私が「ながら勉強」がだめなせいかもしれないが、「聞くだけ」はほとんど役に立たなかった。シャドーイングすることで英語を聞くことに注意を向けることができた。リスニングの役にもたったと思う。

 会話は度胸だが、それだけでは上達しない

二次対策で英会話クラス(教師一人に受講者数名)に入った。半分以上、フリートーク。メンバーは初心者ばかりだが、年配の女性が多く、非常に積極的。単語の羅列と身振りでがんがん先生に話しかけて行き、時にはジョークもとばす。日常の簡単な話題なら身振りと単語の羅列で、かなりの部分が伝わると実感した。しかし、意識してきちんとした文章を話す努力をしないとそこからなかなか上達しないことも分かった。

 二次試験対策

「英検準一級二次試験・面接完全予想問題」がすらすらできるようになれば、ほぼ完璧。よく似たシチュエーションが出題されるので、会話に自信のある人なら、ざっと目を通して準備すれば大丈夫だろう。私は度胸も実力もなく、問題集を徹底的に仕上げ根性もなかった。質問されることはほぼ決まっているので、自分でもとっさに口にできそうな中学生レベルの文例集を作りそれに目を通したのが役立った。

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以下は私の合格までの記録。覚え書きとして書き留めておきます。

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きっかけ

高校生の息子が英検を受けることになったので「私も受けてみようかな」とうっかり口にしたのがきっかけだった。大学こそ英文学専攻だったけれど、あまり勉強せず、ついに使い物になる英語力はつかなかった。それでも若いうちは思い出したようにラジオ講座を聞いたりなんやかやしていたが、10年近く、英語とはほとんど縁のない生活をしてきた。どう考えても合格するとは思えず「ちょっと言ってみただけ」でうやむやにするつもりだった。が、なんとなく後に引けなくなり受験することになってしまった。

 

一回目(2010年度第1回)

語彙、熟語19/25  読解21/26  リスニング16/34  作文6/14 計62点 合格最低点70点

何の準備もせず、裸一貫で受験。参考書や問題集のたぐいも一切持っていなかったため、会場で所在無く、いたたまれない気分だった。開始時間まで机につっぷして(だから受けたくなかったんだ)と思った。大問1の単語がとても難しく、時々知っている単語があるとほっとした。長文読解は読み直していたら時間がどんどん経ち、あせって適当に丸をつけるしかなくなった。英作文問題は、そんなものがあることすら見落としていて終了時間5分前に気がつき、あわてて書きなぐる始末。リスニングは(まあなんとかなるんじゃない)とたかをくくっていたのに思った以上に聞き取れず愕然。結果は62点。点数だけみるとそこそこ惜しい感じがするが、半分もわからなかった大問1の「語彙・熟語」が驚きの正答率だったので、めちゃくちゃ勘がさえていただけだ。

 

二回目(2010年度第3回)

語彙、熟語16/25  読解14/26  リスニング18/34  作文8/14 計56点 合格点67点

一回目の受験後、「英検準一級DAILY30日間集中ゼミ」「英検準一級リスニング問題150」「英検準一級過去6回全問題集」(旺文社)「聞いて覚える英単語キクタTOEIC800」という四冊を購入。最後の一冊は近所の店に準一級用の単語集がなかったので(似たようなもんだろ)と思い購入(←これは大失敗)。しかし、買っただけで何もせず、ちょうど仕事の繁忙期だったのを言い訳に2010年第2回試験は「絶対無理」と受験しなかった。こうして一回スキップして時間を稼いだのに、結局、試験が近づくまでほとんど勉強しなかった。直前になって、せめてリスニングだけでもがんばろうと問題集についているCDを聞いた(聞き流すのみ)があまり効果はなくリスニングの得点は2点のびただけ。合計得点も前回よりずっと低かった。なにも努力していないのにショッだった。正直いうと試験前は(また勘がさえわたって運良く合格したりして)とか10%くらい思っていた。しかし「まぐれで通るほど甘くない」ことを身にしみて感じた。

 

三回目(2011年度第1回)

語彙、熟語20/25  読解24/26  リスニング18/34  作文6/14 計68点 合格最低点70点

はじめて真剣に合格を目指す気持ちになった。準一級用の問題集三冊を一通り解き「キクタン」を毎日聞きながらシャドーイングした。とにかく単語力が話にならないレベル。もうちょっと単語がわかれば大問1が得点できるし、読解にかかる時間も短縮できるのに勉強を進めるうちに「キクタン」を買ったことを後悔した。準一級の大問1で出る単語はこのレベルより難しい。理想論で言えば「キクタン」レベルの単語は当然習得しておくべきなんだろうけど、習得したからといって大問1の点数はあがらないでも、新しく単語集を買うのももったいないし…とかケチってしまい、結局準一級用単語集は購入しないまま。ただ長文を読む力がついてきたのは実感した。一次の結果を待っていると二次対策の時間がないため、結果が出る前に「英検準一級二次試験・面接 完全予想問題」を購入。一読して(一次で合格しても、このままでは二次は絶対無理だ)と思った。こんな構文、とっさに出てこないって!という感じの文章が載っているのだ。もう全文暗記するしかないかあ……と思いつつ眺めているうちに一次不合格決定。合格に2点足らなかった。

 

四回目(2011年度第2回)

語彙、熟語/15/25  読解23/26  リスニング24/34  作文10/14 計72点 合格最低点70点

二次 ナレーション8/15   Q&A9/20   アティチュード1/3  計18/38点 合格最低点22点

とにかくすごく追いつめられた気分だった。実際に勉強を始めたのは前回からなのに、(もう三回も落ちてる)とあせった。長くだらだらと勉強するのは苦痛だと思った。いや、あんまり勉強してないんだけど。受験を始めてからの時間が長いとずっと受験にしばられているような錯覚に陥る。勉強もせず漫然と受験するのは絶対やめるべきだったといまさら後悔しても遅い。どうしても合格したかったので私にしてはがんばった。結果72点でようやく合格。うれしかったが、二次を考えると吐きそうだった。ここ20年、英語で人と話す機会はないし絶対に受かりっこない。恥をかきにいくだけだ。実際、このときの二次は悪夢だった。面接官がやさしい人でいろいろと助け舟を出してくれるが単語で答えるのがせいいっぱい。最後は「ごめん。もうこれ以上助けてあげられない」と英語で言われた。こんな思いをするのはもう嫌だ、次は絶対絶対合格してみせる! 泣きそうな気分で帰宅した。

 

二次試験二回目(2012年度第1回)

ナレーション11/15   Q&A15/20   アティチュード2/3  計28/38点 合格最低点22点

二次試験が不合格の場合、一年間だけ一次免除の特典がある。なにがなんでもこの間に合格しないと! それなのに、申し込みを忘れて(ネット申し込みをしたが手順にミスがあった)貴重な一回を無駄にした。その分、万全の準備ができるはず…だったが、「のび太くん」体質の私は今回もぎりぎりにならないと勉強する気になれなかった。それでも、なんとか二次問題集だけは一通りやり、全文をノートに書き写した。が、文章が難しく、とうてい自分で話せる気がしない。そこで、想定問答集ではないが、簡単な文例集を作成して音読。自己紹介や、使えそうな言い回しを書き出して暗唱。英会話レッスンにも参加した。結果は28点。ついに合格した。

 

合格したからといって、特に何があるというわけではない。でもとてもうれしかった。自分も努力してなにかを達成できるのだと思えるのは幸せなことだった。このちょっとしたことがきっかけで、もう一度、外に働きにでかけようかという気持ちになれた。受験してよかったと思う。勧めてくれた家族に感謝している。

 

*英検は2016年にリニューアルされたようです。詳しい情報は英検サイトでお確かめください。

www.eiken.or.jp